
柔道整復師は、国家資格を持つ医療系専門職で、主に骨折や脱臼、捻挫、打撲、筋肉の損傷などのケガや外傷の治療を行います。整形外科とは異なり、手術や薬を使用せず、手技療法や包帯・テーピング固定を中心とした自然治癒力を活かした治療を行うのが特徴です。
目次
柔道整復師の仕事内容
1. 症状の診察と判断
患者さんの症状を診察し、ケガの種類や程度を見極めます。
必要に応じて整形外科などの医療機関へ紹介します。(特に複雑な骨折や内臓の損傷が疑われる場合)

2. 手技療法(整復)
骨折や脱臼の治療として、ズレた骨や関節を元の正しい位置に戻す「整復」を行います。
例:転倒による骨折や関節の脱臼を非観血的(手術なし)に整復

3. 固定処置
包帯、ギプス、テーピングなどを使い、患部を固定します。ケガが悪化しないようにしながら、自然治癒力を促進します。
4. 施術・リハビリ
捻挫や打撲、筋肉損傷の場合、手技療法(マッサージやストレチ)、電気療法、温熱療法などを組み合わせ、回復をサポートします。また、リハビリを通じて、筋力や可動域の回復を目指します。
5. 日常生活へのアドバイス
ケガの再発防止や日常生活での注意点、運動の仕方を指導。必要に応じて、患者さんにストレッチや筋力トレーニングを提案します。
6. 健康保険を使った施術
骨折、脱臼、捻挫、打撲などに対しては、健康保険が適用されるため、保険診療を行います。
- ただし、慢性の肩こりや疲労回復目的の施術は保険適用外。
7. スポーツトレーナー業務
スポーツ現場でアスリートのケガの応急処置や予防を行います。
試合中にケガをした場合、その場での適切な対応を提供します。
柔道整復師の活躍の場
- 接骨院・整骨院
柔道整復師の多くが働く場。地域住民のケガや体の不調をサポート - 病院・クリニック
整形外科などで医師と連携して治療を行うこともある - スポーツ現場
スポーツチームやイベントでトレーナーとして活動 - 介護施設
高齢者のリハビリや体のケアを行う - 企業の健康管理部門
社員の健康管理やケガの予防に携わる
鍼灸師に求められるスキル
- 解剖学や運動学の深い知識
- 手技の正確さ(整復技術やマッサージ)
- 患者に寄り添うコミュニケーション能力
- 現場での判断力や応急処置能力
まとめ
柔道整復師は、手術や薬に頼らず、自然治癒力を活かして患者さんの健康を回復させる専門職です。特に、地域医療やスポーツ現場での貢献度が高く、患者さんの体だけでなく心にも寄り添い健康をサポートします。